適応障害について|福岡市早良区西新の心療内科・精神科|ひとやすみこころのクリニック西新院

〒814-0002福岡県福岡市早良区西新4丁目8−23

ご予約はWEB予約にて承っております。092-400-3672

WEB予約
下層ヘッダー

適応障害について

適応障害について|福岡市早良区西新の心療内科・精神科|ひとやすみこころのクリニック西新院

2025年9月26日

適応障害について

適度なストレスは、パフォーマンス向上につながり活力を高めます。しかし、ストレスが強すぎた場合や、短期間なら耐えうるストレスでもあまりに長期にわたって持続した場合、人の体や精神を蝕み始めます。人間の脳は、抗ストレスホルモンを放出したり、自律神経を警戒態勢にすることで、ストレスから身を守ろうとしますが、元々短期的に生き延びるために備わった機能であり、ストレスが長く続くということは想定していません。難局を乗り越えた後で休息することで、元の状態まで回復できます。疲れた馬も鞭打てば元気を絞り出せますが、続けていると、やがては崩れ落ちて倒れてしまいます。

ストレスによって心のバランスを崩した状態が適応障害といえます。環境にあるストレスにうまく適応できないために、気分が塞ぐ、イライラや不安、集中力や根気がない、体調面の不良などを示しやすいですが、嗜癖的な行動にのめり込んだり行動上の問題となって表れることもあります。

適応とは、環境に単に受け身的に合わせることを意味していません。私たちはストレス因に対して積極的に働きかけ、環境を変えようと努力するはずです。ストレス因に働きかけようとしたり、ストレス反応を軽減させたりする対処行動によって、苦痛を軽減させ、より生きやすくしようとします。

適応障害とは、ストレス因に対する対処がうまくいかないことを意味しますが、その理由として、ストレス因があまりに大きい場合と本人に対処能力が乏しい場合の2つが想定されます。ただし、適応障害と診断する場合には、前者を強調する意味合いがあります。 

基本的な治療方針としては、環境から本人を保護し、休息させ、時間をかけて対処能力を回復させるということになります。

また、明らかな理由があり気持ちが落ち込んでいる場合でも、最初はそう見えても、その後当初の誘因とは無関係に、内因性うつ病(精神症状が心理的に了解するだけでは理解不可能)を始めとした精神疾患を発症している場合があり、専門医による注意深い観察が必要になります。心の変化を理解(了解)しようとする際に、自らの心の動きに後から過度に理由付けしようとする傾向が患者さんによってはみられ、あたかも一続きの意味のあるストーリーとして語られる場合もあります。

適応障害は早期に対応することで、改善の可能性が高くなります。もし不安やストレスが続いているなら、まずは相談してみることをお勧めします。

                                 ひとやすみこころのクリニック西新院
(福岡市早良区西新4-8-23)

医師 溝口

TOP